いつもの絵空事

■03月14日(日)

　この前、夕方あたりにそのあたりをウロウロしていたんですが、そのあたりでバッグが落ちているのを見つけたんです。

　思いっきり道端に落ちてるんです。誰かがこのバッグを使って謎の取引とかしてるのかなと思ってしまうぐらい、思いっきり落ちてるんです。これは怪しすぎる。交番に届けるなりしないといけない。そう思ったんですが、調べずに持っていくのは気が引けてしまうので、誰にもバレないように中を調べてみて、それから持っていこうと決めました。

　バッグを実際に調べようかどうか悩んでいる最中に、いろんなことを考えました。この中に時限爆弾が入ってたらどうしようとか、現金が大量に詰まっていて、交番に届けて半分の額をもらってしばらく働かずに済むかもとか（済みませんけど）、女の子の服とか入ってたら持ち帰って夜に使ってみようかとか、バッグに入っていたら心から喜んでしまうものから心から悲しんでしまうものまで様々な妄想を頭の中で繰り広げました。ドキドキしっぱなしですよ。誰のものかわからないバッグの中身なんて、スカートの下のパンツくらい夢のある話なんですから。白かな？黒かな？水玉かな？もしかして履いてないとか？……あれ、なんだかバッグの中身を想像したら性欲の方が……。

　夕方だとまだ外も明るいですから、盗むつもりはないんですが、中を覗いている姿を見られて通報されたら終わりますからね。まだこれから明るい未来か暗い未来かわからない虹色の未来が待っているのにそこから真っ暗闇しか無いなんてことになったら大変ですから、夜中にこっそり中身を見て、それから交番に届けてあげよう、ということで、夜中になってから再びバッグの元へ行きました。

　もしかしたらバッグはもう無いのかなあと考えたりもしましたが、まだありました。ホッとした自分がそこにいました。それで、恐る恐るチャックを開けて中身を調べてみました。そうしたらその中にはなんと……。

　フワフワとした材質。

　若干雨に濡れたような感触。

　非常に大きく、形を自在に変える、この物体の正体は……。

　コートでした。

　しかも男物。

　僕は一体何に胸を踊らせていたのかと軽く失望もしましたが、これが現実なのかと少し悟りました。そんな良いことなんてないですよね。一応、財布とか入っていたりしないか調べてみたんですけど何もありませんでした。でも、なぜそんなものがバッグに入れられて投げ出されていたのでしょうか。何の変哲もなさすぎて逆に不気味さを感じます。コートが濡れてしまって使い物にならなくなったということなんでしょうか。とはいっても少し濡れているだけなのですぐに乾かせます。ただ置き忘れただけなのでしょうか。何にせよ不気味です。

　それから交番に届けまして、自分なりの善意を見せつつ、ある程度自分の欲望といいますか、悪いところもあったと思いますが、一応片付けることができたと思います。落とし主さん、勝手に中身を見てすいませんでした。とにかく、落とし主が交番に取りに行ってもらえることを願うばかりです。

■03月03日(水)

　最近はどうも不景気で、みなさんもお金を節約したりとかしてると思います。僕も働いていない身分ながら節約しています。何度も抜いたことのあるAVを観ながら抜いたり、左手に持ち替えてみたり、両手でしてみたり、腰を振るようにしてみたり、などなど、さまざまなことをしております。なお、精液の節約はしておりません。

　そんな中、最近は新しいビジネスとして「ワケアリ商品」というものが流行っています。商品の安全性は確保されているものの、質などに問題があって棚に並べにくいもののことです。たとえば、ミカンがあったとして、それは美味しいんだけど、表面に傷があったり皮がめくれていたりすれば、それは「ワケアリ商品」となります。そういったものは通常価格よりも安値で買うことができるため、節約上手な主婦に好まれています。他にも、幽霊が出たりとか、日陰になってる部屋を格安で提供する旅館があったり、なんてこともあります。こういうのは非常に魅力的でいいですよね。僕にはそういったものさえも買えないほどギリギリなんで意味ないんですけどね。まぁ精液は人よりたんまりあるんですけどね。

　それで思いついたんですけど、キャバクラ嬢がワケアリで、いわゆる「ワケアリ嬢」のお店というのはどうでしょうか。肺炎がひどいキャバ嬢とか、沖縄弁でしか話せないキャバ嬢とか、自閉症のキャバ嬢とか、髪の毛が生まれつき薄目のキャバ嬢とか、キャバ嬢がワケアリなお店なんてのはどうでしょう。これ、自閉症は人としてワケアリなのかとかそういう議論もあるかもしれないですけど、そういうことではなく、普通にキャバ嬢で働くには難しい問題を抱えている人をキャバ嬢として雇用してみてはどうだろうかということを言いたいわけです。

　これ、意外と流行ると思いますよ。キャバ嬢達もおそらく結束が強くなって、フレンドリーというか、そういう感じのお店になると思いますし、逆にワケアリだから愛らしく思ったりなんてこともあると思います。男はそういう女性を見ると守ってあげたくなるものですからね。これで値段が安いんですから、行きたがる人も結構出てくると思いますよ。どうでしょうか。

　これの風俗バージョンもいいと思います。怪しい宗教に入ってて、コトの最中に入会を迫ってくる風俗嬢とか、腰が弱いから正常位とかしかダメな風俗嬢とか、乳がんの手術で乳房を摘出した風俗嬢とか、そういう人を集めて、安値で店を開く。こういうのもいいんじゃないかと思います。是非とも、経営者の方、検討していただければと思います。